2011年 J1 第26節 清水エスパルス vs 浦和レッズ

清水エスパルス 1-0 浦和レッズ

[清水エスパルス]
大前元紀(後半18分)

皆さんもご存じのことだとは思うが、元アーセナルフレドリク・リュングベリ(日本語表記だとユングベリだが、英語ではFredrik Ljungbergなので「リュングベリ」が正しいはず)が清水エスパルスに移籍したということで、いてもたってもいられなくなり、新幹線に乗って清水エスパルスの試合を観戦に行ってきた。フレディー!俺だー!結婚してくれー!



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開催地はエコパスタジアム東海道線愛野駅から徒歩15分程度の場所にある。陸上競技場と併用で、収容人数は5万人と規模は大きい。この日は2万人以上の客が入っていた。僕のようにリュングベリ目当てな人もいるのだろうが、実際にはアウェーサポーターの数の多さが2万人来場に貢献していると思う。

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人数を数える気はしないが、3千人くらいはいるんじゃないだろうか。

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ゴール裏の数だけでいえば清水サポーターと変わらないと思う。

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さて、前述した通り、僕がエコパスタジアムまで足を運んだ目的はフレディである。アーセナルサポーターとしてやや贔屓目に見てしまったかもしれないが、最初の印象は存在感が違うな、ということだった。大前やヨンアピンなど、清水には個性的で興味深い選手が多くいるのだが、そのなかでも試合前のパス回しや準備運動に何とも表現し難い雰囲気を纏っている選手がいた。それがフレディだった。比較的スッと清水エスパルスに馴染んだ感はあったが、やはりそういうオーラは隠せず、良い意味で浮いていた。当然ながらフレディがスキンヘッドだから浮いているとかそういう話ではない。ハゲという単語を一瞬でも連想した方は表に出ていただきたいが、それはともかく、僕がフレディから感じた第一印象はそういったものだった。

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試合の方は、ピッチコンディションが台風の影響で劣悪だったため、速いパス回しはほぼ見られず、ロングボールを使った戦術が多く見られた。特に浦和はエスクデロマゾーラを走らせ、清水ディフェンスをヒヤリとさせる場面をつくっていたが、それに対応できるようになってからは清水が攻勢に出るようになった。動画にもあるように、フレディが右サイドバック辻尾にオシャレなパスを出し、最後は大前が決定的なチャンスを迎えたが、浦和GK加藤の好セーブに阻まれるなど、清水はゴール前では短くつないでチャンスをつくった。

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後半に入ると辻尾の個人技から大前がこの日唯一のゴールを決め、清水はやや引き気味になり、カウンターで浦和に止めをさす戦法にシフト。フレディはカウンター要員なのか割と前線に近いポジションをとり、アーセナル時代を思い起こすようなドリブルを見せるなど、らしさは見せたが、疲れもあったか70分過ぎに交代した。この試合、フレディが浦和守備陣にボールを奪われる場面はほぼなかったのではないかと思う。清水サポーターからは拍手が贈られた。なお、フレディが抜けてからは浦和が攻撃的なカードを切りまくり猛攻を仕掛けたが、さほど機能せず(特にデスポトビッチはボールを触ったか不明だ)、耐え凌いだ清水が勝ち点3を手にしている。

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試合後はテンションの上がったフレディがサポーター席にユニフォームを投げ入れる(わかりづらいが、画面中央に上半身裸のフレディがいる)など、選手とサポーターとの距離が近いことを感じさせた。うーん、セクシー。結婚してくれ!

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試合後、フレディのユニフォームをクンカクンカしたいとか考えつつ、まだまだ日差しが照りつけるなか、イライラしている浦和サポーターたちと一緒の道をテクテク歩きながら帰宅した。関東勢同士、同じ交通手段を使うのは想定できたことだが、帰りの新幹線では、後ろの席に陣取った浦和サポーターのギャル2人がペトロビッチ監督の采配がダメとか柏木陽介の顔が微妙などと言いたい放題で、少々気まずかった。


総評。第一に、フレディがまさかの先発で70分以上もプレーしている姿を見られて嬉しかった。第二に、これまではJリーグのチームに肩入れすることがなかったが、前々から清水エスパルスのサッカーには魅力を感じており、実際に観戦してみて、今後は彼らを応援していこうと思った。第三に、スタジアムにはお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで多くの年齢層の方が足を運んでいたことに驚いた。サッカーの試合といえば若者が多く、年配の方をあまり見かけないイメージがあったので、エスパルスは地域密着型のクラブなんだなという印象を抱いた。僕も年をとってもサッカーファンでいたいと思っているので、クラブとサポーターの距離としては理想的だ。

というわけで、フレディ目当てで静岡まで足を運んだが、清水エスパルスというクラブにも惹かれるものは十分にあった。あわよくばフレディのゴールを期待して、来週の川崎フロンターレ戦にも、余裕があれば足を運びたい。